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読書リスト(2018年12月分)

「哲学書簡」
版元:光文社(光文社古典新訳文庫)
著:ヴォルテール 訳:斉藤悦則
ISBN:978-4-334-75354-2
定価(本体)¥980+税



「毒になる親」
版元:講談社(講談社+α文庫)
著:スーザン・フォワード 訳:玉置悟
ISBN:978-4-06-256558-5
定価(本体)¥780+税



「対馬丸」
版元:講談社(講談社文庫)
著:大城立裕
ISBN:978-4-06-293024-6
定価(本体)¥730+税



「麻原彰晃の誕生」
版元:新潮社(新潮文庫)
著:髙山文彦
ISBN:978-4-10-130435-9
定価(本体)¥490+税



「満州国皇帝の秘録 ラストエンペラーと『極秘会見録』の謎」
版元:文藝春秋(文春文庫)
著:中田整一
ISBN:978-4-16-783832-4
定価(本体)¥800+税



「仁義なき宅配 ヤマトVS佐川VS日本郵便VSアマゾン」
版元:小学館(小学館文庫)
著:横田増生
ISBN:978-4-09-406580-0
定価(本体)¥730+税



「『空気』の研究」
版元:文藝春秋(文春文庫)
著:山本七平
ISBN:978-4-16-791199-7
定価(本体)¥630+税



今月は以上の7点でした。
「哲学書簡」は意味不明、「毒になる親」は執筆者の説教臭い論調が鼻につきました。
今回出色の出来栄えだった書籍は「仁義なき宅配」です。著者の横田増生氏は、流通業界
紙の記者経験のある方でありますが、専門紙記者特有の分かりづらい表現を用いることなく、物流業界の内幕や、佐川やヤマト運輸の生い立ちを懇切丁寧に解説していて、非常に
読みやすく勉強になりました。久々に得ることの多かった書籍です。また著者は、実際に
ヤマトのクロノゲートセンターで、1か月のバイトにも励んでいるんですね。その業界の
実態を正確につかむには、まずは「現場で働け」という実行力はさすがだと思うし、
そういう経験の裏打ちがないと、説得性を持たないと思います。その意味では正しい
ルポルタージュの在り方だといえるのではないでしょうか。はるか昔に「自動車絶望
工場」を著した気鋭のルポライター、鎌田慧さんも約1年ほど、過酷な自動車工場での
期間工経験がありまして、それに基づいての執筆だったため、多くの読者に訴求できた
し、40年近くを経た今もなお、版を重ねる書籍となっています。
現在も鎌田さんのようなジャーナリストがいるんだとうれしくなりました。


翻って、日本の大多数のマスコミはどうだろう。テレビも新聞も、例えば昨今顕著に
なっている、「日産」「スバル」「KYB」「神戸製鋼所」などなどの検査データ不正
問題に対する報道の在り方。率直に言って、報道する側には「その業界で働いたこと
ないのに随分と偉そうに批判するじゃないか」という印象しかないですね。


もちろん、強度などの基準を満たしていないと思われる製品が市場に出回る危険性は
あってはならないことだが、そうなってしまうには何らかの原因があり、おそらくは、
コストカットの徹底、人員削減などで、現場で働いている人々に無理な要求が祟って
いることが最大の要因なのではないか。納期は決められている、だがマンパワーは
圧倒的に足りない、現場は懸命に働いても間に合わない、人手は増やしてくれない、
であるならば、見えないところで胡麻化してしまえ!という力学が自然と働くのは
自明の理ではないのか。そしてそれは、大半の民間企業で起こりえることであり、
普通に民間企業で働いた経験のある者であれば、思うところがあるだろう。かくいう
筆者も会社員時代、部分部分で大事な工程を端折るなどの「手抜き」なんて日常茶飯、
そうしないととてもではないが仕事が回らなかったからである。


「現場」がそうなってしまうことの元凶は、ひとえに会社経営陣側に問題があるわけで、
その辺のマネジメント不足、ならびにコンプライアンスの欠如は、厳しく批判されねば
ならないが、それにとどまらず、その会社・組織全体を闇雲に糾弾する風潮が、今の
世間全体(そしてそれは短絡的な発想しかできないバカなマスコミの報道が誘導する)
に蔓延していることは、ちょっとおかしいなと思うわけです。


最後は本稿からずれる話になりましたが、年の瀬ということもあり、今年の世相で
なんか違和感があるなと思った一端をブログ記事に書かせてもらいました。


(了)