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読書リスト(2018年5月分)

今月は以下の7点でした。


「自民党ー『一強』の実像」
版元:中央公論新社(中公新書)
著:中北浩爾
ISBN:978-4-12-102428-2
定価(本体)¥880+税
【コメント】結党以来38年にわたり政権を担い、2回は「下野」したが、2012年政権復帰。以来一強状態が続く自民党の実態を、関係者への丹念な取材、膨大なデータを駆使して明らかにした書籍。派閥、総裁選挙、ポスト配分、政策決定過程、国政選挙、友好団体
地方組織、個人後援会のからくりがよく分かります。最近問題にも挙げられた、政府提出
法案の「事前審査制」について、著者の中北氏は、国会審議の段階で政府の意向が加味される余地が無くなる点を鑑みて、肯定的に見ている点が印象的。私もそう思いますね。
そもそも「国会法」等で、政府・与党間で法案の事前審査をしてはならないという決まりはありませんし。 ただ書籍全体を通しての印象を述べると、学術論文のような内容に
つき読むのに非常に疲れたということがあります。




「八月十五日に吹く風」
版元:講談社(講談社文庫)
著:松岡圭祐
ISBN:978-4-06-293744-3
定価(本体)¥740+税
【コメント】昭和18年7月、太平洋戦争時下において、キスカ島に駐留する5,000名余りの日本兵を救出した奇跡の作戦を描いた小説。小説とは言え、ほぼ史実に基づいた内容
である。キスカ島周辺は米国海軍に取り囲まれているという著しい不利な状況下で、
木村昌福司令官の理知に富んだ指揮により、救出作戦を成功させた事例は、以前、
それを描いたノンフィクションであらかた理解はしていたが、今回、小説で読んでみると
新たな発見があって興味深かった。255頁から260頁にかけての、従軍記者と樋口李一郎
陸軍司令官の会話のやりとりが印象的。




「『余命3ヶ月』のウソ」
版元:KKベストセラーズ(ベスト新書)
著:近藤誠
ISBN:978-4-584-12401-7
定価(本体)¥686+税
【コメント】近藤本を読むのは2冊目。「がん」や日本の医療の問題点について
色々と考えさせる内容を伴っている。書かれていることを全て鵜呑みにせずとも、
参考になる点は少なくない。




「ピラミッド 最新科学で古代遺跡の謎を解く」
版元:新潮社(新潮文庫)
著:河江肖剰
ISBN:978-4-10-121236-4
定価(本体)¥630+税
【コメント】ピラミッドの謎について、最新データと調査技術を基に詳述された本。
内容はそれほど難解ではなく、考古学の門外漢である私でもスラスラと読めて、
ピラミッドに関する知識を深めることが出来ました。




「シリーズ日本近現代史⑥ アジア・太平洋戦争」
版元:岩波書店(岩波新書)
著:吉田裕
ISBN:978-4-00-431047-1
定価(本体)¥820+税
【コメント】「マレー半島上陸と真珠湾作戦によって開始されたアジア・太平洋戦争。
なぜ開戦を回避できず、長期化したのか。兵士や銃後の人々、アジアの民衆は、総力戦
をいかに生き、死んでいったのか。矛盾を抱えて強行され、日本とアジアに深い傷跡を
残した総力戦の諸相を描きながら、日米交渉から無条件降伏までの5年間をたどる」
(本の表紙から引用)まさにその通りの内容を含んだ書籍で、真珠湾攻撃に端を発する
日米開戦から敗戦までの道のりを、国内情勢や政治的動向を踏まえながら詳しく解説
している好著。




「戦争調査会 幻の政府文書を読み解く」
版元:講談社(講談社現代新書)
著:井上寿一
ISBN:978-4-06-288453-2
定価(本体)¥880+税
【コメント】戦後2代目の首相となった幣原喜重郎が、「東京裁判」とは別に、日本国
政府による自律的な戦争原因を追及するために立ち上げた「戦争調査会」。
その設立とGHQによる強制廃止までの経緯、ならびに、戦争調査会で話し合われた内容
に基づく資料を背景に、著者の井上氏が戦争に至った道筋を検証していくというもの。
読んでみた印象は、ここで何か新しい真実が提示されたとかいうことはなく、数多にある
戦争関連本を読みこなしている者なら、既知の事例が多く退屈するように思う。その点
ではやや肩透かしを受けた気分になった。また、戦中・戦後昭和史に関する一定の
予備知識がないと、読んでいても理解が困難な面もあるため、万人薦められる本とも
言えないところがある。




「教誨師」
版元:講談社(講談社文庫)
著:堀川惠子
ISBN:978-4-06-293867-9
定価(本体)¥720+税
【コメント】50年ものあいだ、死刑囚と対話を重ね、死刑執行に立ち合い続けた
教誨師・渡邊普相。死刑制度が持つ矛盾と苦しみを一身に背負って生きてきた僧侶の
人生を通して、死刑の内実を描いた問題作(以上背表紙から抜粋)
死刑囚に対する教誨活動は、心身ともに非常にナーバスな対応を強いられる内容で
あることがよく分かりました。あと本の要旨から若干離れますけど、絞首刑という
死刑執行方法は私が思うにかなり残虐な形だと思うのですが。落下時に自分の体重で
頸骨を折るというけれど、一瞬にして意識を失うとは到底思えません。


(了)